ダイスの目
物書き志望の友達が一シーンだけ考えたがおちがつけられないといっていた。
「どういうシーンなんだ？」「男が酒場にいてダイスを一人で振っている。好きな
女性がいるが、事情があって打ち明けられない。ダイスの目で７が出たらいう
つもりだ。しかし、７が出るはずはない」誰かが通りかかって、もう一つダイスを
渡し、「両方あわせて７を出せよ」と力づけては?


マーメイド
物書き志望の友達が一シーン思いついたが解釈がつかないといっていた。
「どういうシーンなんだ？」「ある人物(？)が人魚姫のところに遊びにいくん
だけど、おみやげにハイヒールを持っていくんだ。履けないのに、意味がない
だろう？」置き物と思えばいいんじゃないか？ 人魚にとっては変わった形の
しろもので面白いんだろうよ。彼女が人間ならばこんなのが似合うと思いつつ
選んだりさ。


春スケート
物書き志望の友達が「春スケート」をネタになにか書きたいが浮かばないと
唸っていた。そうだなあ。ファンタジーっぽい女の子がいてさ、春先の湖で
スケートするなんてのはどうかな。水面の氷が溶けたばかりのところで、一番
薄いストッキングを履いてそのまま水の上を滑るとか。おっと、水の上を歩く
のは聖者か。この設定は、少しまずいかもしれない。


a miracle
物書き志望の友達が「匍匐(ほふく)前進、水、伝説」の三題噺に挑戦していた。
俺が書くなら・・・・・・その土地にある川の水は、坂道を上ヘ上へと進んでいく。
飲む者はいない。夢を描いて生きてきた者が、道半ばで倒れ、なおも這って
進む。体がくずれ、水状になっても進む。そんな人の流れが集まって川にな
った。丘を上りきった水は人の姿に戻り、夢を叶えて自分の国に帰っていく。


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